第6回【研修会報告】

 2017年3月19日、コンパルホール400会議室にて就労支援に関する研修会が開催された。テーマは「作業療法士の強みを生かす就労支援」と題して、日本作業療法士協会制度対策部障害保健福祉対策委員会障害者支援班の就労支援チームリーダーを務め、就労支援センターonwArkのサービス管理責任者でもある金川善衛氏を講師に迎えた。

 医療現場、特に精神科医療においてエンパワーメントアプローチをはじめとする、障害者の自己決定権の尊重・社会参加の促進が図られており、障害者自身の一般企業への希望は高まっている(精神障害者一般就労新規求職者数申込数は、10年前の約4倍)。

 安倍内閣が掲げる『一億総活躍プラン』を背景として、「リワーク」をはじめとする障害者雇用に積極的に取り組もうとしている社会情勢もある。
 日本作業療法士協会の『第二次作業療法5か年戦略』において、障害者の就労支援は重点事項として挙げられており、作業療法士の積極的な介入が期待されている。現在、就労支援に携わる作業療法士は少なく、障害者就労・雇用を支援する関連施設の人々に、作業療法士という専門職種の存在は知られていない。同時に、私たち自身も専門職として、何が出来るのか?作業療法士の専門職の強みを活かした就労支援とは何か?就労支援に携わっていない作業療法士にとって基礎からしっかり確認する必要がある。

 今回、多くの利用者を一般就労へつなげている作業療法士の金川氏より、実践報告を通して「就労支援における基礎的な就労移行支援の流れ」「関係する制度」「連携を取るべき機関」等を講義していただいた。

 参加者は103名(定員100名で、申し込み多数により途中打ち切り)と作業療法士の就労支援への関心の高さが伺えた。参加者アンケートからも「作業療法士の役割が明確にイメージ出来た」など多くの感想をいただいた。



金川氏のスライド資料より







大分県作業療法士連盟